古い街並みや建物、住居、作業場を見るのが好きです。
お城や寺社仏閣にはそれほど惹かれないのは何故でしょう。(知ればもっと世界が広がると思いますが)
おそらく、庶民の営みや暮らしぶりのほうにより関心があるからなのでしょうね。
で、最近のマイブームは灘五郷(西から西郷、御影郷、魚崎郷、西宮郷、今津郷)の酒蔵巡り。
昔の酒蔵や酒造りの様子が記念館として残され、展示されているところが多く、展示物やビデオ解説を見た後、試飲(有料/無料)して気に入ったお手頃のお酒を購入というのが私のいつものコースで、酒好き心も満足させてくれます。
ということで、今回は御影郷の菊正宗酒造記念館を訪ねてきました。
展示されている設備や道具の説明がイラスト入りでわかりやすい。
なお、ここの製法上の特徴は『生酛造り』で、酵母による発酵に必要な乳酸菌(生成される乳酸で雑菌を死滅させる)を、自然の状態で一から育てて使うというものだそうです。
人工のものを加える酒蔵が多い中、手間も時間もかかるのですが、『生酛造り』による酵母はアルコール濃度が高くなった発酵後期でも、その強さを維持するので、すっきりキレのあるお酒ができるとのことです。
ちなみに、同社の特許をJ-PlatPat(インターネットで産業財産権情報を無料で検索できる特許情報プラットフォーム)で検索したところ、生酛造りそのものは伝統手法なので特許にはならないのでしょうが、その周辺技術に関する出願がいくつか見つかりました。
買ってきた日本酒、楽しみです。
ただ、その製法による味の違いが判るか、ちょっと不安。
まだまだ日本酒を語れるほど舌が育っていませんが、造り方を理解して飲むと、少しは成長が早まるかも。